FM NACK5の第284回番組審議会は、新型コロナウイルス感染症感染防止の為、メール審査にて、5月12日に行いました。片岡直子委員長(詩人)、中島祥雄委員(大宮西武ビル代表取締役社長)、PANTA委員(ミュージシャン)、兼高聖雄委員(日本大学芸術学部教授)、青山正則委員(埼玉県県民生活部青少年課・企画・非行防止担当・主幹)、佐々木則夫委員(大宮アルディージャ・トータルアドバイザー)、安福順二委員(フリージャーナリスト)が参加して行われました。FM NACK5から、片岡尚代表取締役社長、水谷豊編成制作部長、山村太郎編成制作部担当部長、酒向高幸編制制作部次長・廣瀬紀子編制制作部次長,5名が参加しました。今回は、2020年4月18日(土曜日)と、4月25日(土曜日)の深夜24時から24時30分に放送しました「金澤朋子のVivid Midnight」を委員の皆様に試聴していただいた後、ご意見を頂戴しました。
今回の「金澤朋子のVivid Midnight」は、Juice=Juice金澤朋子の初冠ラジオ、そして、令和元年デビューの12人組アイドルグループBEYOOOOONS(ビヨーンズ)のラジオ初レギュラー番組です。ハロー!プロジェクトの先輩・金澤朋子とBEYOOOOONSメンバーが、音楽あり、トークありで、色んな事にチャレンジしていく週末のビビットな30分。恋に落ちたセリフや、趣味にまつわるエピソードなど、リスナーが参加できる企画も盛りだくさんの番組となっております。
委員の皆様からいただいたご意見は次のとおりです。
◎ メインパーソナリティー金澤朋子さんの落ち着きと、慣れた進行に好感を持ちました。ビヨーンズの2人は、24歳の金澤さんを尊重しつつ、それぞれ20歳と16歳との事ですが、しっかり役割を果たしていて、ハロプロの皆さん全員がそうなのかも知れないですが、歌唱やダンスだけでなく、場の対応のきちんとした感じがうかがえて、ハラハラせずに、すんなり聞けました。中でも、番組冒頭の「暇つぶし術」で話していた「平井美葉」さんの「家を出ない日も、メイクをする」話が印象に残りました。「ご新規さん、いらっしゃい」のコーナーのお便りの内容は、本当のファンならではの内容で、懐かしい「道重さゆみ」さんの名前も出てきていたり、偶然聴いても、耳を傾けられるひとときになっていたと思いました。番組のコーナーでやっていたゲームは、ハロプロの曲に、うとい私には難しかったですが、3人の呼吸や楽しさが感じられて、愛らしかったです。全体に安心感があり、若いアイドルの女の子3人の30分というより、しっかり抑制の効いた、プロの仕事を受け止めた印象でした。
◎ パーソナリティー金澤さんのアイドルらしからぬ、ラジオの為にあると思ってしまう声と、素晴らしいトークに魅入られました。ゲストに「ビヨーンズ」のふたりを呼んで、アイドルが3人集まってトークを繰り広げると、誰が話しているのかゴチャゴチャになるのではと危惧していたのですが、ここでもやはり金澤さんの仕切りが実に見事に聴きやすく、ふたりをうまく振り分けていて、こんな才能のある人がいるんだなと感心しました。内容が身内のアイドル話で、ファンにとってはたまらない番組になっていると思います。なので知らない人は入っていけない感じもしました。もっと他の人が引き込まれるような異業種のゲストを呼んでみたりなどで、さらに面白くさせる事が出来る番組だと思います。コロナ騒ぎの中、みんなが自宅配信、事務所主体のWebを使ったアプローチ、ショールームなどの番組配信、Youtubeでの生映像配信など、もの凄い数のプログラムが日々展開されているなかで、ラジオならではの、ラジオでしか出来ないものを模索していかないと、それに対抗し得ないのではないかと懸念しております。アフターコロナを見据えたラジオの在り方を打ち出していかないとかなり厳しくなると思えてなりません。
◎ 番組では、ハロープロジェクトの良さ、魅力が実にうまく凝縮されていて、楽曲やグループを超えた「ハロプロ」という存在そのものをコンテンツとして充実した時間が出来上がっていると思います。金澤朋子さんは実力のある方なので、これだけ見事に番組を進行させる力もあるし、声質も聞きやすいです。若いのに抜群のステージをみせてくれるBEYOOOOONDSのメンバーが相手だということもあって、のびのびと金澤さんらしいテンポで、聴きやすく、あっというまでした。先輩後輩の関係やメンバー同士の仲の良さやお互いに対するリスペクトや、意識の高さから来るそうした彼女たちの日常がみえてくるところも良かったです。ただ、ハロプロのファンではない人たちが聞いたらどうだろうかと思いましたが、この内容なら楽しいだろうと思います。メンバーが自身のグループだけでなくハロプロ楽曲全体への意識があり、それが現れる瞬間はファンではなくとも面白いだろうと思いました。ハロプロの楽曲へ新しいファンを誘うのにもいいと思います。より新たなファンを獲得するためにも、金澤さんと特にファンでないリスナーとの関係づくり、あるいは金澤さんと埼玉という切り口の企画もあってもいいのかなと思いました。NACK5にハロプロの魅力を伝える番組があるんだ、と全国のハロプロファンが認知するような番組であるということも、Radiko時代の今後は重要かもしれません。
◎ いわゆる「アイドル番組」という先入観をもって聴き始めてしまったのですが、メインパーソナリティーの金澤さんのトークが、もの凄くしっかりしている事に驚きました。もし機会あれば違うテイストの番組でのトークも聴いてみたいです。中身については、ほとんどが、ハロプロファンにしかわからない内容で、あまり詳しくないリスナーは置いていかれる感があると思うのですが、放送が土曜日24時という時間帯なので、ターゲットは絞ってしまって良いのだと思います。むしろコアなファンの方々に喜んで頂けるのであれば、よりマニアックな番組にしてしまっても良いのかも知れません。いずれにしろ、様々な変化にも対応できそうですし、また伸びしろもあるように思います。今後コロナの影響による時代の変化も見ながら、色々とチャレンジをして欲しいと思います。
◎ パーソナリティー金沢さんのMCが抜群で、持ち前の声、間、会話術等、特にハロプロのファンにはたまらない企画のラジオ番組だと思います。ご新規さんを大切にする企画も、自身の年代でも参加出来そうな感じがしました。放送時間は、24時からでラジコ等でも聞けると思いますが、ゴールデンタイムに流せる番組ではないかと思います。埼玉出身の才能ある人材のタレントでもあるので、更に多くの方にもっと知って欲しいのと、埼玉県出身としてNACK5もバックアップして欲しいと思います。これから私も金沢さんを中心に、ジュースジュースまた、ハロプロ全体にも注目したいと思いました。
◎ パーソナリティー金澤さんの話し方が、非常に聴きやすく、心地よく感じました。最近のアイドル事情に疎い私にとっては、曲あてクイズは全然わからなかったのですが、曲の流し方が工夫されていて、ハロプロファンにとっては、面白い内容なのではないのかなと思いました。収録に際しては、マスク着用しているという事でしたので、ツイッターを見たところマスク着用しながらの収録風景が掲載されていました。さりげなくコロナ対策について触れるなど、配慮されているなと思いました。番組の中で、「家を出ない日でもメイクをする」という発言がありましたが、人に見られていなくても身だしなみに気を付けるということもアイドルの素養の一つなのかなと感じました。番組全体の雰囲気が非常に心地よいので、ハロプロファンのみならず、リスナーのすそ野が広がることを期待しております。
◎ 「4月18日は良い歯の日〜!」でスタートした、土曜夜24時のラジオ番組『金澤朋子のVivid Midnight』は最初から最後まで若者向けの元気そうな番組で、コーナーの「こんばんびびな〜い」では2人のゲストのやりとりが明るく軽い言葉が飛び交っているので、初めて聴く人は一瞬、驚くかもしれないです。また、「私の暇つぶし法は、家を出ない日もメイクすること」などと、たわいもない話のオンパレードで、深夜の静けさとは真逆で、明るく元気いっぱいの番組だと思います。年代によっては、ついていけないと思いきや、コロナ禍の時節柄、番組内で「マスクを着用して収録」中などと伝えていて、マスク姿でマイクに向かって話す姿がしっかりと浮かびました。初めは、マニアックな若者向けの番組だろうと思いつつも、番組全体に小気味良さを感じ、今様若者カルチャーについ耳をそばだててしまいました。番組を、リアルタイム、ラジコ、マイカー通勤、休日ドライブでも聴いているファンからのメッセージも紹介され、デジタル時代のラジオ社会の一端も垣間見えました。同月25日の番組内のクイズコーナー「早押しミュージッキュー」では、出演者がイントロ、高速再生、スロー、アウトロなどで曲名をなかなか当てられず「普通に聴きたいよぉ〜」と言ってましたが同感でした。最後に出演者が「楽しい時間でした」と番組の楽しかったことを強調していましたが、ファンが楽しすぎて睡眠不足にならないか心配になりました。