モノがあふれがちな現代人の生活。
どうやったら無駄やゴミを減らし、
限りある資源を守っていけるのでしょうか?
そんな課題に、原始的ながら心温まる方法が、静かなブームになっています。
それはBuy Nothing Project と呼ばれる取り組みで、
文字通り、「買わない」という選択をすること。
その代わりに不要になったものをご近所同志で譲り合い、
無駄を削減するのを目的としているのです。
公式ルールも簡単です。
見返りを求めず、ただ与えるだけ。
現金のやり取りや、条件のついた物々交換は禁止となっています。
地域ごとに運営されているSNSグループの中で、
「あげます」と「ください」を投稿し合い、
それを見た人が、不要になったものをほしい人に渡すのです。
(お金を介した等価交換ではなく、ギフト経済、
つまり、与えることを優先する経済活動といえるこちら、
もともとは、ワシントン州に住む友人同士が、
2013年から実験的に始めた取り組みでした。)
不用品の受け渡しを通じて、地域の人々の交流が活性化し、
モノではなく、自分ができるお手伝いを申し出る人も現れました。
無駄をなくしながら、
人とのつながりを育むこのプロジェクトは、
今では、世界の44カ国に6,000ものグループがあるそうです。