未来のために、今できることをテーマにお届けする「ADVANCE EARTH」。
今日はイランのファッションデザイナーが作った、呼吸する洋服をご紹介しました。
全世界で生産された洋服のうち、60%は廃棄されると言われるアパレル産業。
排出される温室効果ガスも決して少なくありません。
そんな中、これまでの大量生産、大量消費のスタイルに疑問を感じたイランのデザイナー、ロヤ・アギギさんは、
まったく新しい洋服を作り出しました。
いっそ服そのものが二酸化炭素を吸収してくれないだろうかと考えたロヤさん、
カナダのブリティッシュコロンビア大学と協力して、
なんと光合成をする「生きた服」を開発したのです。
水草などの藻を扱った生地は、透け感のあるリネンのような素材で、
「藻」の部分が、まだらの模様を作っています。
「バイオガーメントリー」と名付けられたこの素材で、
ロヤさんはシースルーのコートを作製し発表しました。
太陽の光に当たると藻が活性化し、光合成によって二酸化炭素を吸収するんです。
まるで植物を身にまとっているようですね。
洋服が生き物だったら、植物を育てるように大切にするはず。
大事に扱えば、一着の服も長く着られますから、
結果として、服の廃棄を減らすことにつながります。
このアイディアは、いくつかのブランドが商品化を目指して取り組みを始めています。