未来のために、今できることをテーマにお届けする「ADVANCE EARTH」。
今日はアメリカから、衛生革命とも言える、未来的なトイレが開発されたお話でした。
便座が暖かかったり、ウォシュレットがついたりと、
トイレの発展の歴史は目を見張るものがあります。
けれども、こうして技術が集結された清潔なトイレ環境を実現できるのは、
日本のような、豊かな水資源と大規模な下水処理システムが欠かせません。
衛生的なトイレ環境を世界中に普及させるには、
トイレそのもののさらなる進化が必要だと考えた、
世界最大の慈善基金団体『ビル&メリンダ・ゲイツ財団』。
ジョージア工科大学のShannon Yee准教授を中心とした技術者チームを、
10年に渡って支援してきました。
そしてついに、水や電気をほとんど使わずに、
排泄物を安全に処理するトイレが発明されたのです。
このトイレの特徴は、器具そのものが排泄物を処理すること。
尿は、何段階にも渡ってろ過され、きれいな水になり、
便は低温で殺菌・乾燥され、病原体のない固形物と水に還元されます。
水は再びトイレを巡り、乾燥した便はたい肥として使うこともできるのです。
2020年のユニセフの調査では、
世界人口のほぼ半分にあたる36億人がトイレを使えず、
不衛生な環境が原因で、
毎年5歳未満の子供が、50万人近く死亡しているのだとか。
次世代トイレが普及すれば、低コストで衛生環境が改善されることでしょう。
ジョージア工科大学のチームは、来年から現地試験運用を開始する予定です。
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【今日の一枚】
表参道を歩いていたら、こんなゴミ箱を見つけました。
「スマートゴミ箱」というそうです。
調べてみると、ゴミの溜まり具合を遠隔で確認できるそうで、
ゴミが満タンになると自動で圧縮したり、
そのための電力は太陽光発電だったりと、
まさに「スマート」!
ゴミを拾ってでも捨ててみたくなる(そして捨てました)、
目を惹かれるゴミ箱でした。