未来のために、今できることをテーマにお届けする「ADVANCE EARTH」。
今日は、イギリスの会社が開発した、
フライト経路の検索を二酸化炭素量で表示できるサイトをご紹介しました。
大手航空データ分析会社の「シリウム」が発表した年次レポートによると、
今年の運航便座席数は、前年に比べて47%増加すると予想されています。
飛行機を使って遠出をする需要は、緩やかな回復傾向にあるようです。
けれども、フライト数の増加に伴って、気になるのが環境への影響。
全世界で排出される二酸化炭素のうち、航空機の排出量はおよそ3%ですが、
IPCC=気候変動に関する政府間パネルによれば、
このまま需要が増え続けると、2050年には飛行機由来のCO2排出量は、
2倍から5倍になると予測しています。
どうしても飛行機移動が必要だけれど、
少しでも環境への負荷が少ないフライトを選びたい。
そんな時に活用したいのが、「Lite Flights」です。
これは、出発空港名と到着地を入れて検索すると、
航空会社や機体の種類、距離や飛行ルートなどの情報をもとに、
二酸化炭素排出量の少ない順にルートを表示してくれるサイトなんです。
例えば、成田国際空港からロンドンのヒースロー空港までは、
エアバスに搭乗し、フィンランドのヘルシンキ空港で乗り継ぐことで、
一人あたり片道2472kgの二酸化炭素を排出する結果が出てきます。
「Lite Flights」が「最もひどい」と評価する経路では、
CO2排出量が4950kg。
2倍も違いが出るなんて、驚きですね!
このサイトを作った、ロンドンにあるデザイン会社「GOOD CAESAR」は、
今後は検索できる地点を増やし、
表示された結果からそのまま飛行機を予約できるよう検討しています。
バイオ燃料の開発など、世界中の航空会社が二酸化炭素の削減に力を入れる中、
ユーザーの私たちも、そんな配慮を汲み取った選択が、無理なくできるといいですね。