一般的にフードロスと言えば、
本来食べられるのに廃棄されている食品が頭に浮かびますが、
令和元年に農林水産省がまとめた
「食品廃棄物等の利用状況等」によれば、
調理の過程で発生する野菜の芯やヘタなどを含めると、
食品廃棄物の総量は2510万トンにものぼるといいます。
しかもこれには、余ってしまった農作物や
規格外の野菜はカウントされておらず、
実は大量の「かくれフードロス」が発生しているのです。
これらをアップサイクルする装置をつくったのが、
埼玉県富士見市にあるASTRA FOOD PLAN株式会社です。
オーブンなどに使われている、
過熱水蒸気の技術を応用して開発した「過熱蒸煎機」は、
白菜の芯や、にんじんのへたの部分などを、
過熱水蒸気と熱風で加熱、乾燥させて、野菜パウダーにします。
野菜を粉にする技術自体はこれまでにも見られましたが、
加工には時間もコストもかかるため、普及に課題がありました。
ところが「過熱蒸煎機」は、わずか5秒から10秒の速さで
乾燥から殺菌まで可能なため、
野菜の酸化を抑えながら、栄養価も損なわず、
低コストでの稼働を実現しました。
さらにASTRA FOOD PLANは、
「過熱蒸煎機」を販売するだけでなく、食品メーカーと一緒に、
パウダーを活用した商品の開発にも取り組んでいるそうですから、
夢は広がりますね。
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【今日の一枚】
あけましておめでとうございます。
みなさんはどんな元旦を迎えましたか?
初日の出を私は見たことがないのですが、
街の雰囲気さえ、この時期だけは違って見えて、
それだけで気持ちが改まる思いです。
2023年もどうぞよろしくお願いいたします。
では、また来週!