今日はスウェーデンから、
使われなくなった風車の羽が、驚きのアップサイクルをとげたお話でした。
風さえ吹けば、いつでも電気を作れる風力発電。
二酸化炭素を排出しない、クリーンなエネルギー源ですが、
役目を終えた風力タービンの処理が課題です。
スウェーデンの大手電力会社「Vattenfall」は、
風力タービンの9割はリサイクル可能だけれど、
最も困難なのは、ブレード、つまり風車の羽の部分だといいます。
なぜなら、ブレードは強固さが求められるため、
ガラス繊維や炭素繊維、カーボンなど、さまざまな素材を混ぜて作られており、
リサイクル工程が非常に複雑だからなのだとか。
そこで、Vattenfallは、複合材料のリサイクルを得意とする、
ノルウェーのリサイクル企業「Gjenkraft」とパートナーを組み、
使われなくなった風車のタービンブレードを、
熱分解を活用したリサイクル技術で、
スキーの板やスノーボードにリサイクルするプロジェクトを発表しました。
スキー板は、木の芯材にグラスファイバーなどの補強材でカバーして作られますが、
ブレードの素材は、このカバー部分に適しているそうで、現在試作を重ねています。
他にも、タービンブレードをソーラー設備の建築材料にアップサイクルする計画もあり、
さらに活用を促進できるかもしれませんね。