今週もお聞きいただきありがとうございます。
☆5月9日(月) Vol.1058
1.Xanadu/Olivia Newton-John & Electric Light Orchestra
2.Sweet Talkin' Woman/Electric Light Orchestra
3.Allentown/Billy Joel
4.Small Town/John Cougar Mellencamp
5.エーゲ海の真珠/ポール・モーリア
6.Rock And Roll Lullaby/B.J.Thomas
☆5月10日(火) Vol.1059
1.Train Of Thought/a-ha
2.Train in Vain/The Clash
3.うつろな愛(You're So Vain)/Carly Simon
4.Foot Stompin' Music/Grand Funk Railroad
5.The Train/1910 Fruitgum Co.
6.Where The Streets Have No Name(約束の地)/U2
☆5月11日(水) Vol.1060
1.森を歩こう/ホルスト・ヤンコフスキー楽団
2.Jackie Blue/The Ozark Mountain Daredevils
3.明日へのハイウェイ/Billy Ocean
4.悲しみの兵士/Sylvie Vartan
5.花はどこへ行った/The Kingston Trio
6.Redemption Song/Bob Marley & The Wailers
☆5月12日(木) Vol.1061
1.Help!/The Beatles
2.I Can't Help Myself/Four Tops
3.I Can Help/Billy Swan
4.I Can't Help It/Andy Gibb & Olivia Newton-John
5.All Kinds Of People/Burt Bacharach
6.悲しみは鐘の音とともに/Burt Bacharach
7.What the World Needs Now Is Love/Burt Bacharach
☆矢口さんからのコメント☆
14年前、2008年2月16日土曜日の夕方、待ち合わせに間に合うよう有楽町から東京駅に向かって急いでいた。たった今、何とか最後までライヴを観終えた東京国際フォーラム・ホールAを後にして。その名前は仕事上度々口にし文章にも記してきた。けど、その実そこまで深い知識と認識を持ち合わせてはおらずステージに接したこともなかったので、まあ記念になるからくらいの気持ちで足を運んだのが、ポップ史上最大級の功績を築いた伝説の人物バート・バカラックの、生誕80年記念の来日昼公演だった。ショーが始まり、自分の愚かさを恥じた。目の前で演奏されているポップ・ヒットが戸惑うほどあまりにすばらしく、安っぽい表現だが胸がいっぱいになりとにかくひたすら聴き入っていた。時間になったら途中で退席しようとさえ考えていたのに、一瞬でも長くバカラックの音楽に触れていたいと願っていた。聴き馴染んでいたはずのすべての曲にまったく新しい、瑞々しく容赦なく心に染み込んで来る魅力があふれていた。大人なので約束に遅刻はできない。余韻に浸る間もなく早足に目的地を目指している最中、不意に「恋の面影」が、「ディス・ガイ」が、「サン・ホセへの道」が、「雨にぬれても」が頭の中で鳴り響き奇妙なことに涙がボロボロと溢れ出た。ライヴの最中に興奮と感動で泣くことはあっても、終わってからこんなに感情が抑えられなくなったのは初めてで、それから後もないー
今週は木曜日の後半、バート・バカラック生誕94年企画をお贈りし、放送で触れたように、3曲を聴きながら蘇った記憶について文章にしてみました。相通じる言葉にならないほど深い感動は、その2008年11月に同じ会場でのキャロル・キング来日公演でも味わうことになります。それにしてもバカラック。あれから14年後にこの番組を担当し、こうして5月12日を迎えられて本当に幸せです。
矢口清治